2006年11月10日

手術翌日のことを思い出してみた

 
6時だ。 やっと朝が来た。
 
あああああああああああ
 
しまった! しまった! 
 
やってしまった!
 
ワシには腕をあげて寝る癖がある。
 
朝気づくと、術側の腕を万歳していたワシであった。
 
(元に戻さなければ・・) 
 
おそるおそる腕を下におろす。
 
当然だが「痛い雷
 
7時頃になって青い服を着た助手さんが顔を拭いてくれた。 
 
それが本当に気持ちが良くて・・・ 泣けた。
 
「少しベットを上げますね」看護婦さんがクルクルとベットの背をあげて
 
くれたが・・・ ううぅ・・ 気持ち悪いかも・・
 
「気持ち悪い」 そう訴えると、
 
「じゃああんまり上げないでおきますね」  「また来ますね」
 
すごーく、中途半端な上げ方。
 
斜めに寝たワシ・・ 頭だけ上にあがった。 苦しいんですけど・・・(汗) 
 
「また来ますね」の看護婦さんは発言を訂正して欲しい。
 
「また30分したら来ますね」に・・・
 
30分後戻ってきた看護婦さんに訴えた。 「この格好じゃ苦しいですよ」と
 
体勢を直してもらって、ためいき・・・ ふう・・・・ 
 
そしてまたその看護婦さんは「またすぐ来ますね」とうそをついていなくなった。
 
KさんもTちゃんも着替えさせてもらってもう歩いてトイレ行ってるのに、
 
ワシだけカーテン閉めたまま・・・ なして? 
 
(点滴透明だったから?)
 
だんだんイライラしてくる。 っていうか、切れる寸前。 
 
もう9時近い・・  
 
キヨ犬がやって来た。 
 
「なんであんただけまだ寝てるんだあーー?」  (← ゆっくりと)
 
●□☆△x●◎・・・・ (←聞くに堪えない悪態) 
 
あたり放題。 いいのだ。 犬だから・・
 
するときっかり30分後1分だけ様子を見てくれるさっきの看護婦さんが
 
現れた。 
 
「すみませーん」    (ええ、すみません。 すみませんよ、そんなんじゃ)
 
ナイトカオさんは先生の指示でバンデージを取りますからこのまま回診を待って
 
いてください。 
 
何ですと?
 
なんで? なんで? なんでなの? なんでワシだけ?
 
浴衣の前をひんむかれて、ガムテープみたいなテープをベンジンのような薬
 
をつけて外してる。  痛い。 痛い。 痛すぎる。 ベンジン染みる。
 
イナバのシロウサギ状態なワシ・・・
 
結局その状態で10時過ぎまで回診を待った。
 
チョイチョイチョイ、はいおしまい。  
 
消毒してガーゼしてテープで留めてくれた。 もちろん、傷を見る勇気はまだない。
 
「腕あがりますかー」の質問に答える間もなく、いきなり腕をぎゅっと上にあげられた。
 
(ギャーーーーーーーーーーーーーーッ)
 
「はい、あがりますね。大丈夫ですね。」とめがね医者。
 
(あがるんじゃなくて、あんたがあげたんだろうよ) 言いたいことを我慢するワシって
 
大人・・(苦笑) 
 
さてさて
 
他の人に遅れること約2時間・・・ やっと尿カテーテルを抜いてもらった。
 
やっと人間に戻れた! そう思った。
 
点滴をガラガラ転がしながら廊下を歩いてトイレに行けた。
 
ごろりと寝かされて、自分では何にもできない夜を過ごし、
 
生まれ変わったように、一人でできることがひとつひとつ増えていく快感。
 
アタリマエのことがアタリマエにできなかった一日を越えて、回復していく
 
自分。  不思議だなー。
 
食事は昼ごはんから。 つまり4食抜いたわけだ。 人生初!(馬鹿)
 
お昼ちょっと前にヤスコ登場。
 
 
キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ
 
      ヤスコ キターーーーーーーーーーーーーーーーーッ
 
 
おかゆに頼みもしないのに漬物類を乗せるヤスコ。
 
おや、その手で光っているそれはもしや・・・・   果物ナイフでは?
 
「トマト持ってきたから」 おかゆにトマトが乗る。
 
(帰って、おねがい、早く帰って) 
 
そんなに食べられるわけないじゃんよー。  文句を言うと倍返し
 
「人の親切に感謝できないのか。ありがとうって言えばいいんだよ。」と
 
しかられる。
 
(帰って、おねがい、すぐ帰って)
 
しばらくすると助手さんが車椅子でお迎えに来た。
 
肺のレントゲンを撮るんだそうだ。 
 
はじめての車椅子。 いや、楽チン楽チン。
 
病室に戻ったらKさんが「あれ、それどうしたの?」と・・・
 
なんと点滴に血が逆流してマッカッカ! おーまいがー!
 
あー、びっくりした。
 
いろんなものに繋がれて寝ていた昨夜から、ひとつひとつ外されていく・・
 
最後の点滴はその日の夜だった。
 
もうガラガラは引いて歩かなくてもいいんだ。 
 
元いた場所に戻って来たわけだけど、ずいぶんと長い旅行から帰ったような
 
感覚だった。
 
ほんの1日のことなのに。
 
ほんとうに不思議な感覚だった。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
posted by ナイトカオ at 16:20| 東京 ☀| Comment(23) | TrackBack(0) | 入院日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月09日

手術当日のことを思い出してみた

 
 
 
ガラガラ、ガラガラ・・・ ベットで運ばれてくるワシ
 
行きは歩いて行ったのに帰りは歩くことはできない。
 
そうゆうことをしてきたのだ。
 
猛烈な吐き気がこみ上げてくる。 出るものナッシング。
 
「まわりますよー」と声をかけてエレベーターから降りたのは
 
わかったけど、ベット回さなくても回ってますからーっ
 
病室に入るまで目を閉じていた。  
 
カーテンをシャーッと閉めて、足に血栓予防のプシュープシューと
 
空気を入れてマッサージする機械がつけられる。
 
点滴が入れられ、指や胸に心電図のパッドをあてられる。
 
薄目を開けたら母・ヤスコと夫・キヨ犬が覗き込んでいた。
 
4人部屋の窓際がワシの陣地。 4人の内3人が乳がん、そして同じ
 
日の手術。 執刀医はそれぞれ違うけどね。 お向かいのベットの
 
Kさんとワシが午前の部。 Kさんは先に戻っていた。
 
Tちゃんは午後の部。 
 
Tちゃんの出陣をぼんやり見送った。
 
点滴のおかげで吐き気がおさまり、一息ついたところで寝ているワシに
 
フラッシュが焚かれた。 
 
「記念に撮っとこ」 
 
キヨ犬である。 (なんの記念?)
 
そしてしばらく経つと頭上を「おにぎり」が飛び交った。
 
ヤスコである。
 
「はい、これ明太子。食べなさい。」とベット右側に座っているヤスコが
 
反対側に座るキヨ犬を餌付けしている模様。
 
(カンベンシテヨ)  声が出ないので文句も言えない・・・
 
ベラベラ、ベラベラ、近所のヒトの話、甥の話、姪の話・・・・
 
あはははははは、そうなのよ、それでね! ☆
 
とにかくうるさくて頭がガンガン響く。 ヤメレ、今すぐヤメレ・・・
 
おにぎりが3つほど左右を行き来したところで
 
「ヤメローーー」とやっと怒ったワシ。
 
(あんたの娘、今相当弱ってるんだよ)
 
「あら、怒ったわ。元気じゃない。握ってごらん。」と言ってワシの右手を握った
 
ヤスコ・・
 
精一杯の力で爪を立てて握り、ウルサイヨ・・  と訴えた。
 
「あいたたたた、やだこの子引っかいたわ。 もう大丈夫ね。」ってそーかよ。
 
部屋の中での飲食禁止!とでかでかと書いてあるのに字が読めないのか、
 
うちの親。
 
寝返りも打てない娘の頭上でピクニックすなーっ
 
何せ局所麻酔が効かずに先生びっくりのワシ・・ 痛み止めも効かないのね。
 
声も出ず、体も動かず・・・ 非常に苦労してキヨ犬を呼んで「痛い」と訴えると
 
「痛いのかー、そーかー、どうしようかー、看護婦さん呼ぶぅー?」と・・・
 
   ↑ それもすごーくスローに言うわけよ
 
(そうです、もちろんです。それでなくてなぜ今あなたに痛みを訴えるメリット
 
があるのか200字以内で答えよ。)
 
座薬を入れてもらうも、やっぱり痛い・・・  
 
ふと右側を見るとヤスコはワシのベットの上に両足乗っけてイビキをかいて
 
寝ている。
 
ぐぉーーーーーー、ガガガガ、ぐぉーーーーーーー(汗)
 
ワシが寝てると思われるじゃんかーっ  
 
寝てないぞー、痛いぞー!
 
キヨ犬がつぶやく。
 
「あれええええ?」
 
(3人の点滴を見比べて) 「なんでだ? みんなの点滴には色がついてる
 
のに、あんたの点滴だけ透明だぞ。 それにみんなには3つも4つもぶらさがって
 
るのにあんたのは透明なのが一個だけ」
 
(ヤスコ起きる)
 
「何々? あら、ほんとだー。 KさんもTちゃんもいろんな点滴が下がってる
 
のに、この子だけ水だけだわ。 やだー、なんで? あんたたち値切った?」
 
(んなわけあるかよーっ)
 
「点滴いっぱいあっていいですねー。うちだけ透明なんですよー。
 
何も色がついてなくてねー。 大丈夫かなーってね。 あはははは」
 
となり近所に話しかけるキヨ犬・・・
 
Tちゃんのお母さんもKさんの旦那さんも一生懸命励ましてるのに・・・
 
 
 
はぁ・・・ やっぱりどっか違う、うちの家庭って・・(涙)
 
 
 
posted by ナイトカオ at 14:19| 東京 ☀| Comment(54) | TrackBack(0) | 入院日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月12日

退院の日

 
「眠れたかもしれない。今までよりも長く」  
 

6時に目覚めてまず最初にそう思った。

「9時までにベットを空けてください」とせかされて早めに来た朝ご飯を食べてどんどん


支度を始めた。 とは言え、動きに制約があるし、のろのろ運転である。 

8:30に婚約者がやってきた。 一緒に家に帰れる(同居中)なんて本当に嬉しい。

KさんやTちゃんと別れる。 何となく心細く感じる。 

 

メールは出来るが、それでも今の今まで励ましあっていた仲間と離れるのは心もとない。

「ただいま」 


家に帰ると涙が止まらなくなった。 どうにも止まらなくなった。 やっと帰れたという安心感


だろうか? 辛かった辛かったと言いながらわんわん泣いてしまった。 もうやだ〜(悲しい顔)もうやだ〜(悲しい顔)もうやだ〜(悲しい顔)

 

こんな涙はウェルカムだ。 怖い怖いと言って流す涙よりも始末がいい。 

どう考えても辛かったのは手術前だ。 

posted by ナイトカオ at 00:00| 東京 ☀| Comment(43) | TrackBack(0) | 入院日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月11日

え?もう退院?


10時過ぎ、外科の回診。

 
傷を確認して消毒後、透明のシールを貼ってもらった。


「明日から退院可です。ご家族と相談して退院日を決めてください。明日の土曜又は

来週の月曜日に退院できます。」 主治医の先生が言った。

嬉しい気持ちと一緒に不安な気持ちも・・  

 
胃が痛いのだ。 喉も痛いのだ。 色々不具合があるのだ。 
 

病院にいれば安心感があるが、外に出れば誰も世話してくれない。

Kさんはさすが主婦。突然るんるんと荷物をまとめはじめる。 

 
頭の上にるんるん印が見えるかのようだ。 (笑)
 
私とTちゃんは不安組。 一人で残ることは選択しないが、出来たら月曜まで様子を見ても
 

いいかも?と悩む。

午後になって婦長さんがやってきた。 「喉が痛いと訴えると退院すれば治るわよ」

 
と言われた・・・(汗) 
 
婦長さんが部屋を出るまでには3人とも退院が決まっていた。 「もうここにはいられない」
 
と理解したからだ。
 

それに・・ 私がどかなければ次の入院の患者さんがもう数日待つことになる。 

もう手術は終わったのだから譲ってあげなくちゃ・・と思った。


私の手術はもう終わったんだ。

posted by ナイトカオ at 00:00| 東京 ☀| Comment(9) | TrackBack(0) | 入院日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月09日

術後1日目

 
初めての入院に初めての手術・・ 不慣れ中の不慣れの中、生まれて(大人になってから)
 
初めて「ひとりで生きていられない」状態を経験した。


寝返りさえ自分で出来ない・・ (尿のカテーテルが引っかかって痛いっちゅうのむかっ(怒り)

頼めばうがいをさせてくれたのに頼めなかったこと


腕を動かしてはいけないのだと思い込み痛みに一晩中耐えたこと

無駄な苦しみをいくつかしてしまった。


どうして欲しいか伝えない限り、お世話してくれる人たちには伝わらないということ。 

 
どうしてくれるのかがわからなかったし、器官挿管の影響で声が出なかったので私には
 

これが出来なかったのだけど・・ 

声を出す、咳き込む、痰が絡む、咳で出さなければならない、 これが辛かった・・ 

 

(なので押し黙る)

何はともあれ、10時にはやっと着替えさせてもらうことが出来てトイレに点滴を転がして

 
自力で行けるようになった。 
 
同じ手術を受けた3人のうち、私だけがガーゼに交換すると言われ、傷口にべったりと貼っ
 

てあったバンデージをベンジンで溶かしながら剥がした。(ベンジンが染みて痛かった) 

歩けるようになったら気持ちが物凄く楽になった。 人の手を借りずに移動できることで

自信が少しだけ戻ってきた。 

夕方には最後の点滴が終わって点滴の管もはずしてもらえた。 

 
これでフリーだ! 


何にも繋がれずに生きていられるってすごい。 たった2日だったけど、手術に耐えて


晴れてフリーになれた自分を褒めてあげたい気落ちで一杯になった。るんるん

posted by ナイトカオ at 00:00| 東京 ☀| Comment(6) | TrackBack(0) | 入院日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月08日

手術当日

6時過ぎに目が覚める。 眠れたのだろうか?   わからない。


廊下に出て富士山を探す。 

 
この病院からは天気の良い日には富士山が見える。 
 

「手術の朝、富士山が見えたら」グッドラック・・ (何となく)

うっすらではあるが、ぼんやりとした姿が見えた。ぴかぴか(新しい)  部屋の皆に知らせる。

手術は9:30から。家族は8:30までに来るように指示があり、本人は8:50に歩いてくつ

 

手術室に移動。 

婚約者が8:30にやってきた。 手術の前に顔を見たら泣いてしまうと思っていたけど、


なんの、なんの・・・ 泣く余裕すらないようだ。 もうやだ〜(悲しい顔)


研修中の看護士の卵ちゃんが部屋の外からちょっと覗いている。手術室まで付き添ってくれ

 

るという。 (こころづよい)

先にお向かいのKさんに向かえが来る。 「頑張って」と言って強く握手をして彼女を抱きしめ


たら二人共涙が出てしまった。 

 

その後すぐ私の迎えが・・ 午後からの手術で一人部屋に残されるTちゃんに握手をし、手を振

りながら部屋を出る。 (死刑の執行ではないけど、そんな気分だった)


婚約者はエレベーターの前まで。  そこで手を振って別れる。 (彼の目も不安げだった)


 

いよいよだ。パンチ


手術室の前で髪をネットの中にまとめて支度をしていたら先に出たKさんがストレッチャー

で運ばれていく姿が見えた。 怖い、怖いよ。
 
3つステップをあがってストレッチャーに横たわる。自分の名前を大声で言ってさあ出発だ。


キャスターが回る音を聞きながらほんの数分で手術室に着いた。頭上にはドラマでよく見る

 
手術用のライトが光ってる。


沢山の手がパラパラと伸びて来て、手際良く準備開始。 

 
前日挨拶に見えた麻酔医の先生が顔の前で挨拶、続いて病棟の主治医の先生が声をかけて
 

くれた。 「わかる?」と・・

「目だけでわかります」と答える私。 心強いよ。もうやだ〜(悲しい顔) 

静脈から麻酔が投与されたあと、マスクを付けられ息を吸うように指示される。


マスクがずれて空気が漏れている。 (大丈夫? 麻酔効く前に切らない? ほんと?)

 
「もれてます」と訴えると「いいの、いいの」と先生が言ったのが聞こえた途端、
 
カーテンがさっと下りたように意識が無くなった。

 


 
本当に次の瞬間、周囲が騒がしいことに気づき目覚めると、病棟の先生が「大丈夫よ。
 

オッパイ残ってるわよ。」と声をかけてくれているのがわかった。 

終わったんだ・・・・

と、何この吐き気・・・ 

 
「ギモジワルイ!(気持ち悪い)」そう言うと「病棟に戻ったら吐き気止め点滴するから大丈
 

夫よ」と先生の声が運ばれる私のあとを追いかけた。

病棟に戻る道を覚えている。今エレベーター、今降りた、今回された・・

部屋の定位置に戻ると母と同居人が待っていた。 

手術を受けた右側の腕は枕の上に乗せられていた。 動かしていいとは知らなかった。

動かしてはいけないから枕の上に乗せてあるんだろうと思ったわけよ。

痛い。 痛い。 痛い。  どこが痛いって肩が痛いのよ。 不自然な格好で寝ているせい

で痛みが出ている。 左手で揉んであげたいが左手には管が繋がっていて動かない。

 
寝返りはいいですよと言われても尿のカテーテルが入ってるから少しでも動くと引っ張られて


痛い。  一晩これで耐えるしかないんだ。  (と思い込んでいた)

(今思えば耐える必要はなかったし、じゃんじゃん看護士さんにお願いして楽な身体の向きに

 
変えてもらえばよかったのだけど)


何しろ器官挿管の影響で喉をやられて声が出ないのだ。 

ナースコールをすると「どうしましたか?」と聞かれる。 
 

(声が出ないんだってば!ちっ(怒った顔)

聞かれるのがイヤでナースコールは最小限にした。 
 

声を出すと咳が出る。 咳が出ると痰が絡む。 

夕方に痛み止めの点滴をしてもらったら眠くなった。これで12時まで寝られた。


母は夕方に帰ったが、婚約者は消灯までいてくれた。 

 

黙って私の顔を見る彼の顔を何度も見た。 (喧嘩してむかつく時に思いだそう)


長い長い夜だったが、やがて朝が来た。 

 
終わったんだ。
 
カミサマホトケサマ、みんなみんな、ありがとう。
posted by ナイトカオ at 00:00| 東京 ☀| Comment(31) | TrackBack(0) | 入院日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月07日

手術の前日

11/7/2005 月曜日 入院4日目 

手術の前日だ! もう泣いても笑っても明日なのね。

センチネルリンパ節を特定するためにこの病院では二種類の方法を取っているそうだ。


アイソトープと色素法。  色素法は術中にやるそうだが、アイソトープは注射で薬を注入

 

しておいて数時間後に画像を撮るとのこと。 

同じ部屋に私を含め3人が、同じ日の手術、同じ病気。 アイソトープの注射も3人一緒に

 
呼ばれた。 
 
骨シンチの検査をやったのと同じ部屋だ。 担当の看護士の卵ちゃんもついてきてくれた。 
 


一番手は私だった。

い、痛い。 むかっ(怒り)  痛いぞ!ちっ(怒った顔)

私は4箇所に注射(癌の場所による)したのだけど、
 
まず1回目。  チクッの次に針金でもねじり込まれたかのような痛みが走る。雷

 
痛いぃぃぃ  ひぃぃぃぃもうやだ〜(悲しい顔)   と、その痛みが終わらないうちに二回目をチクッ・・・

 
あうぅぅぅぅふらふら

 
「刺しますよ」の医師の声にこたえたのは2回目までで3回目からは無言。

人間余裕がないと愛想は振りまけない。 

「レントゲンは4時頃ですが、それまでシャワーを浴びると映りがいいですよ」と言われ

 
早速シャワーの順番を取る。 私はさっさと11:30に浴びた。 うなじによーく温かい
 
お湯をかけて血のめぐりを良くした。 
 

(ちゃんと映りますように)

レントゲンは15-20分程度。 健康な頃はよくCTの機械などを指して「火葬場」などと冗談を

 
言っていたがそんなジョークが飛ばせるようになるまであと何年かかるだろう。 (努力しない
 

でよろしい)

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2005年11月06日

入院3日目

11/6/2005 日曜日

「日曜日は何もないので外出してもいいよ」と先生に言われる。 

 
外泊してもいいと言われたが一度帰ったら病院に戻るのが辛いので数時間の
 

外出でいいと思った。

10時過ぎに母と婚約者がやってきて、外出許可書をもらって着替えた。 

 

外に出るのに許可がいるなんて・・ ピンと来ない。車(セダン)  

ふらふらする。がく〜(落胆した顔)


人の動きが早くて怖い。あせあせ(飛び散る汗)

早く歩けない。 バッド(下向き矢印)

昼ごはんにお寿司を食べ、喫茶店でお茶を飲んで数時間過ごした結果

 

すっかり自信を無くして病院に戻った。

たったの3日なのに、この体力の落ち方は一体!?  いや、体力というより、気力だろうかexclamation&question

足の付け根の痛みがやっと消えた。 (完全ではないが)

夜は9時に消灯。 テレビを観たり、本を読んだりはしていいらしいが、同室の人たちは

 
みんな早くに電気を消しているのでマケジと目を閉じた。  
 

とにかく今は体力だ。(だって気力ないんだし)雨

posted by ナイトカオ at 00:00| 東京 ☔| Comment(21) | TrackBack(0) | 入院日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年11月04日

はじめての入院

盲腸も骨折もなく、今まで過ごして来た私には生まれて初めての入院経験だった。

ナースステーションの前のホールに座らされ、永遠かと思う位に待たされる。(苦笑) 


血圧、体重、身長を測り、腕に患者のシルシを巻かれて病室に通された。

差額ベットがちょっとかかるが、4人部屋を頼んでおいた。 部屋は明るくきれいそうだし、

 
窓際のベットだったので景色が楽しめた。 


よろよろと荷物を整理しはじめると、看護婦さんや研修医さんたちがかわるがわるインタビュー

 

にやってきた。 思いっきり重複したが、一通り自分のことを説明した。 

すっかり「私の劇場」が始まっちゃってた。ふらふら

 
興味のない観客に向けた三文芝居が幕をあけたって感じ・・ (恥ずかしいなと思いながら止
 

まらない止まらない)たらーっ(汗)

婦長さんが看護学校の生徒を研修で担当につけてもいいかと聞いてきた。 

 
初めての入院で初めての研修ではうまくいくのか・・?と不安もあったけれど、
 

一生懸命面倒を看てくれる人が一人増えるなんてありがたい話なので快諾。

大学3年生だという初々しい看護生が先生役の看護士さんと一緒に挨拶に見えた。

 
「私の劇場」開演・・・
 
幼馴染が昨年癌で亡くなったこと、彼女の分も頑張ろうと思った矢先に自分まで癌に
 
なり不安だということ、よろしくお願いしますと言いながらいい年してまたはじめて会った
 
見知らぬ人たちの前でボロボロ泣きだしてしまった。 もうやだ〜(悲しい顔)
 
病気の不安は間違いなくあるが、どこか心の中で幼馴染の死を受け入れられていない
 
傷がバックリと開いてしまっていた。
 
もはや何のための涙か自分でもわかっていない。


 

午後、研修医の先生のうちの一人が嬉々として採血にやってきた。
 

何と足の付け根の動脈からとるという。

「い、痛い」 叩かれても押されても私の動脈は姿を見せなかったようだ。 3回針をさされて


更に中で動かされても、血はやらんという態度で・・  仕方ないから腕で・・ と言って右手

 
を更に刺したが、2回刺してもNG・・バッド(下向き矢印)


「採血しにくいって言われませんか?」と言われたが(いいえ、言われません)

 
「上位の先生にとって貰います」と言って去ったので、安心していると、さっき隣に立っていた
 

同じ研修医の先生がやってきた。 (え? え?) 

「私にもやらせてください。もし駄目なら上位の先生にお願いしますから」 (え? イヤだって、
 

もう・・)  

ブスッ   がく〜(落胆した顔)



これまた強烈に痛い。              でも採れた。 


 
 


夜にもひとつのドラマがあった。 

隣のベットのTちゃんが主治医の先生にすがって泣き出したのだ。

 
彼女が悩まされた本のタイトルを少なくとも3つは言える。 
 

私もその本に散々悩まされたクチだ。 

私たちが選択した治療法を否定する本だ。

カーテンは閉めてあったけどか細く聞こえる彼女の声を聞きながら私も貰い泣きを始めた。

情報に溢れたこの世の中でどの情報を得て、どの情報を信じるか・・ 全て私達次第である。

先生が部屋を出た後、すばやく彼女の元に駆け寄り、お向かいのIさんと3人で座談会が始

 
まった。 
 

私たちは色々な話をして心を落ち着けて行った。

Iさんには本当に励ましていただいた。 Iさんは元気印。 私たちが入院した3日前に手術
 

を受けたばかりだというのにもうぴんぴんしていて翌日退院と言う。

「よっぽど今まで幸せだったのね」と言われて(いや、そんなことは決してないと思うけど)と一

 
瞬だけ思ったが、結局この日の狼狽振りを考えるとその通りかも知れないと・・ かつて死ぬの
 
生きるのと悩んだ過去が「取るに足りない」ケイケンだったのかも知れないと(いつになく素直
 

に)認めたくなった。


 


 


布団に入るが、眠れない。 両足の付け根が脈を打つように痛んで眠れない。

 
隣のベットに意識を飛ばす。 一人ではないのだということが力になる。 告知から今
 

まで本当に孤独だった。

もう一人ではない。 一人ではなくなったんだ。

posted by ナイトカオ at 00:00| 東京 ☁| Comment(597) | TrackBack(0) | 入院日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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